ゴール(Tor)

”「ゴール(Tor)」”

なんだか原題表記が「泣き」の顔文字みたいですけどね。まあ、実際そんな感じです。意図せずして地雷続き。
クニツィア先生の過去作。サッカーを題材にした二人対戦なカドゲ。
センターからボールを蹴りあって、相手のゴールに押し込むまで一進一退するというベタ・・・いやいや、安心して遊べる定番な流れ。押し引きを解決するのはカード勝負。数字が描かれたカード13枚を各自1セット持ってます。カードは数字の大小、さらに種類としてアマチュア・プロ・マーカーの3種に区別されてまして。基本は一枚ずつ出して、数字の大きい方が勝ち。で。プロはアマチュアには必勝、マーカーはプロに必勝、でもマーカーはアマチュアには必ず負けるという謎のルールが存在すると。これでワンヤワンヤやってたくさん得点した方が勝ち、という本当にシンプル極まりないゲーム。
っていうかね、ちょっとね、欲しかったんですよ、これ。で、遊んでみたらとてもツマラナイ。いや、私がスレているだけなのかもしれないですが、この内容ではとても「楽しめる」までには至りません。
まずはカード構成。ランクわけされてはいますが、実質数字の大小で判定しても何ら問題がありません。唯一数字の大小の例外となるのが「マーカー」の処理ですが、「1枚」しかないですからね。
えー、念押しのように繰り返します。
「13枚勝負のうち」の「たった一枚の例外」ですよ。しかもこの一勝が勝負を決するほどの効果があるわけでもなく。なんというか、そんなに必死にはなれないなって感じ。
あげくカードセットの数字の範囲がわりに広いので、攻防がすごくボンヤリとした感じでアレ。中間くらいの数字、例えば5を出すか6を出すか、の差が見えてきません。選択に根拠を見出すとすれば「カウンティング」になるのですが、それはあくまで中盤以降での話。序盤は本当に対戦者の嗜好や性格くらいでしか判断が出来ないのでどうにもならないんですねえ。
まあ、深く深く突き詰めて考えていくと、限られたカードセットで相手と差をつけて得点しないといけないゲームなわけですから、慎重なカード選択が必要なのかもしれないです。一勝が即得点に結びつくわけでもないからこそ、積み重ねやら判断力やらが重要、みたいな感じで。実際、「はげたか」とかもそういうゲームだったわけですから。
とかなんとか言っても、もうコジツケのようにしか思えないあたり、どうやら私は本作を愛せない模様。買った甲斐がないというよりも、買ってしまった自分が不甲斐なく思える危険なゲームです。1995年、クニツィアに何があったんでしょうかねえ。
地雷(大)。