二人ゲーム会だった。

"「メモワ−ル44(Memoir '44)」"

巷で高評価のDays of Wonder新作。R.Borgといえば、ブラフとかとか作ってましたね、そういえば。有名なノルマンディ上陸作戦を軸に、そのあたりの戦闘をいくつかのシナリオとして戦い抜く、軽いウォーゲーム。戦時の状況を再現したシナリオなので、各陣営イコールコンディションでないことがほとんど。だもんで、陣営を変えて一つのシナリオを違う側面から遊ぶ2ラウンド戦。手札を使用してユニットを動かすタイプ。盤面に対して、「右翼」「左翼」「中央」の?個のユニット、というような指定の仕方で処理。対応するカードがないと動かしたくても動かせないので、やりくり重要。あと、攻撃判定(命中、もしくは被害判定)は距離やユニットの状態によって減衰させたダイスを振ることによって行う。結構あっさりとお亡くなりになるユニットたち。斜線やら遮蔽やらはウォーゲームなので当然あります。そういえば特殊カードもあったり。これがスパイスになったりはするのですが、引きによるところが多いし、必ずしも効果があるものばかりというわけでもないのでなんとも。感覚的にはシミュレーションゲーム。作戦も当然必要だし、いつものノリで運否天賦で逐次攻撃なんてすると返り討ちにされるので、現実に則した指揮プランが要求されます。まさに戦線を弄びながら、戦略をぶつけ合うゲーム。シミュレーションの重たい部分をごっそり取除いて、マップの一角をクローズアップして、ファミリーゲームのテイストを盛り込んだ感じ。判定はサックリわかりやすいこともあって、軽い。軽いのですよ。
それなりにオモシロだしアリかもしれないなあとも思いましたが、やっぱりいつものドイツゲームの感覚で臨んだせいもあってか、ちょっと肩すかしを喰らったっぽいです。基本的には勝利条件が緩い(易しい)ので、適度にドンパチを楽しんで、いかに攻め入ったものかと自分の戦略を試しては、短時間で結果のでる気軽なウォーゲーム。これはたしかに評価に値すると思います。ただ、なんでしょうねえ、このションボリ感は。戦争がテーマのせい?・・・ちょっと違うなあ。・・・付与されたシステムによってゲームに制限を与えたことでファミリー寄りなポジションを獲得できたとは思うのだけど、でももっと他にイカス二人用ゲームはあったよね、というのが正直なところ。1ゲーム遊び終えた後には後ろ髪を引かれる感じの面白さは残るので、それがいつかのリプレイを促すかもしれませんが、今のところはちょっと微妙。やっぱり畑違いだったのかもしれない、なんて。けっして面白くないゲームではないので、そこのところは理解しようとも思うのですが。でもメビウスで扱われたりするのにはちょっと違和感。DaysofWonder社でなければ、こうはなってなかったのかな、とも思ったり。なんとも言い難いですが。ちょっとシテヤラレました。8000円。