げんなりプレイヤーズ−3

"「バランクス(Balanx)」"

Fun Connection。ギプフシリーズでお馴染みのK.Burmのゲーム。もちろんアブストラクト。自分の色のマーブルを移動させて、早く自陣にたどり着くことが目的。隣り合っているマーブルは飛び越えることができるので、相手を利用したりしながら、ぴょんぴょん飛びあって移動距離をかせぎます。一番の特徴はボードが傾く点。手番にはボードを自分側に傾けてから移動するのですが、その際、状況によってはボードに刻まれた溝を伝ってマーブルが「つつー」と動いたり。それによって生まれた隙間は、時に自分の移動距離を縮めたり、また逆に相手の移動を制限したりするので、このスキマのやり取りがゲームの肝の模様。
この「つつー」と傾きに従って動くマーブルが独特でとてもオモシロです。ちょっとしたアクションゲームでも楽しんでいるかのよう。とはいえ、このスライドも含めて、考えることはしっかりアブストラクトなので、長考すると長くなるのは必至ですが、溝を伝うマーブルに翻弄されながら、気軽に遊ぶこともできたりする変なゲーム。自分の中にロジックができると、かなりサクサク進みます。ギミックによる楽しさと戦略性とが同居した感じで、これはわりにイイゲームなのではないでしょか。やるじゃないか、K.Burm。