パーティのお供にギャーギャー言うこのゲーム。

”「フープラ(Cranium Hoopla)」”

ラニウム発の「全員で目標達成」型パーティゲーム。新作ってわけでもなくて、実はもう3年前に発売済み。
「皆でワイワイやろうよ楽しけりゃいいじゃんパーティが始まるぜ!」的なゲームばかりを作るメーカーなんですけどね、クラニウムって。もう既に結構な数のゲームを発売していて、海外ではわりかし知られた存在だったりするんですけども、なにせ言語依存が強いゲームが多いので、日本での認知度はあんまり。
そんなクラニウムのシリーズの中から、若干のルール補正さえ行えば日本人でも「言語依存(小)」くらいで遊べそうだった本作を緊急入手。今回初プレイの運び。
結論から先にいうとかなりオモシロ。本当に「ワイワイ楽しい」パーティゲーでした。


さて。


「キャメロットを覆う影」みたいな感じで、全員で試練に臨んで勝利を勝ち取ろうってなノリの全員達成型なんですけどね。本作の場合は試練っていうほど堅いものでもなく。ま、とにかく色々と説明をば。
箱を開けてまず目につくのは、手のひらサイズの押し応えある15分タイマー。壊れにくいゼンマイ仕掛けで「タイマーには若干トラウマのある私」も安心です。
タイマーはボタン式でon/offが可能。ジーっと巻き上げて準備OK、ボタンを押すたびに動いたり止まったり。これ、ゲーム的に大切な機能。
次にドカーンと大質量なのは問題カード。なんと280枚あります。ジャンルとしては「人(WHO)」「場所(WHERE)」「モノ(WHAT)」の三種類。背面に表記してます。で、表には問題。小さく文字で答え(英語)と、大きくイメージとしてカラー写真。その内容たるや本当に多種多様なので、見てるだけでも楽しいです。
このカードを各プレイヤー手札として4枚。場に8枚のストックを用意してゲームスタート。これら全ての問題を順に、「手番のプレイヤーが出題者」に、「それ以外が解答者」となって、時間内に全問正解できたら勝ち、できなかったら全員負け。というのが基本。


で、肝心の出題方法は四つ。
一つ目は「全身を使ってジェスチャーする」。
パーティゲーの王道ですね。身体表現だけでモノや人や場所を伝えるわけですよ。わりかし大変。
二つ目は「絵を描く」。
ジェスチャーではなくイラストで表現すると。上手くなくても構いません、こじつけでもなんでも伝わればいいんです。ま、俗にいうピクショナリーみたいな感じ。
三つ目は「大きい小さい」。
この辺から詳しい説明が必要ですかね。「○○より大きくて、○○より小さい」という言い方で次々とヒントを出して、正解に近づいていくというもの。例えば「ブレスレットより大きくて牢屋より小さい」とかね。答えは手錠。ヒントを出す回数にも制限はなく、単語そのものからも答えを連想させることが出来ますから、慣れるとわりかし簡単です。
で、最後。四つ目は「制限ありの単語でヒント」。
これがちょっと問題ありまして。本来のルールでは単語の頭文字を何か一つのアルファベットに制限してヒントを出しまくるというものなんですよ。例えば「Major Musician Memphis・・・」で、答えはエルビスとかね。っていうかこんなの、ネイティブ日本人な私たちには無理な話。
で、代替案をということで「平仮名一文字を頭文字として」というのを考えたんですが、アルファベット26音に対して、仮名50音では同等ではなさげ。ということで、いっそのこととばかりに「あ行」とか「な行」とか「行縛り」ということに。で、実際に遊んだところ、存外いい具合に機能しているので、我が家は今後これでいく方向。



とまあ、ここまで説明したらほぼ全貌が見えた感もありますが、
全体の流れとしては、
手番がきたら付属の特殊ダイスを振る→出題方法が決まる→タイマーオン!→問題を選ぶ→頑張る→正解出た→タイマーオフ!→場のカードが残ってたら補充する→次の人へ→またダイス振る→・・・・
って感じ。
あ、そういや、説明に突然出てきた特殊ダイスですが。これにはさっき説明した4種の出題方法と何でも好きなのが選べるワイルドの目が描かれてます。ま、このワイルドというが案外曲者だったりするんですがね。ええ。
解答が出なくて厳しい時は、出題方法変更(全員で3回まで)のアクションが使えたり、ギブアップして問題変更(罰則あり)できたりも。
まあ、なんやかんやしながら、4人であれば4x4+8=24枚の問題を15分で答えるってことですよ。1問1分では間にあわないので、カード選びの時間も含めてゆとりをみつつ1問30秒がノルマ。結構バタバタと答える必要があって盛り上がること必至です。
こういうゲーム特有の「何でそれがわかるのさ、・・・テレパシー?」みたいなオモシロもありつ、グダグダになってる出題者を見て楽しむオモシロもありつ。全員で補い、助け合いながらクリアーに向かっていく一体感というのは全員達成型特有のものです。パーティゲーってのはこうでなくちゃですなあ。
個人の勝敗とかは抜きにして、とにかく全員でワーワー言いたいんだもんよ、って時に取り出すには最適。なんていうか、心洗われます。っていうか、もうね、普段は生きるか死ぬかの(以下略。




最後に。懸案事項と思われる事柄について。
問題カード記載の英単語についてはカラーの写真が意味を補足しますし、わりかし問題ない感じ。まあニュアンスを交えつつ細かいことを言わず遊べば良いかと。お子さんを交えて遊ぶにはちょっと厳しいかもですけどね。
また、問題の中には日本人にあまり馴染みのないもの(主に地名や人物)もありますが、問題カードはそれこそ大量にありますし、こだわらず自己申告で随時交換するか、事前に抜き出しておけば差し支えなくプレイできると思います。まあ案外、「これはどうだろうか・・・?」という問題でも答えが出てくるものですけどね。
例えば、「葉巻より大きくてキューバより小さい」で「カストロ」が即答されたりとか。イラストで「ロウソクみたいなの」と「orz」を描いて「聖地メッカ」が答えられたりとか。
なんというか「参加メンバーのポテンシャルを過小評価してはいけない」気はするので、とりあえず何も考えず全部試してみてもいいかもしれません。いい具合に難易度が上がってオモシロかも。
出題&解答時間が15分。ヨタ話で盛り上がるタイマー外の時間を考えてもたかが知れてますから、時間が読める猛烈パーティゲーとしてかなり高評価。オススメです。