Potatoでチョ!

”「Potatoでチョ!」”

場には多種多様なポテトが並べられて、それをとにかく人差し指で取ることが目的のゲーム。
括りとしてはバッティングゲーになります。
何をするかというと、とにかくポテトを(以下略)。
ポテトの種類は5種類。ギザギザ、コンソメ、ゲキカラ、ゴールド、そして謎の?味。
これが参加人数によって規定された数だけ並びます。
で、取り方。人差し指を行儀良く揃えて、まずは「皿」の上にスタンバイ。ちゃんとそういうコンポーネントがあるんです。で、ポテトでチョの掛け声と共に、一斉にお目当てのポテトを取り押さえに行くと。
無事自分の指だけがポテトに乗っていたら、そのポテトを即座にゲット。誰かの指も乗っていたら、バッティングしてダメ。ということなのですが、幸いにして我々人間には人差し指が2本あるので、それを活用できます。同じポテトに指を2本乗せることで2倍の主張ができます。他人が指1本なら、主張の強さでポテトをゲットできるのです。
つまり、一回で最大2枚、2倍主張なら1枚。ということですね。
で、一連の処理が終わったらポテトを補充して、これ云々の繰り返し。
ポテトが補充できなくなるまでか、謎のバッドエンドを迎えるかでゲーム終了。
得点方法は、種類問わず獲得したポテトのサイズごとで(大・中・小)異なる得点を受け取り、次に、サイズ問わず各種類ごとに獲得した枚数で最多の人にボーナス得点がいきます。中には取り過ぎるとマイナス得点になる種類もあります。で、その総合計を出して、勝敗決める。ってな感じ。



こういうのスゴイ好きなんですけど。
もうとにかく要素てんこ盛り。それでいてイカスパーティゲーな仕上がり。
「?味」とか取ったらダイス振って味を決めたりします。味によって多様な効果まであります。他人に1個上げる・もらうなんて比較的平凡なものから、中指含めて指4本使用可能になる(!)とか、果てはダイス運次第では突然ゲーム終了(!)みたいな凶悪なものまであります。
突然ゲーム終了の災厄に見舞われたときには愕然としましたからね。個人的には指四本が強烈でステキ。2・2の基本フォーメーションも強烈ですが、他者を駆逐する4本使いや、テクニカルな3・1アタックまでもが可能というバカっぷり。それでいて戦略的にはとても有効だったりするあたりイカス。
バッティングの基本的な部分はしっかり押さえながら、オモシロに派生していったアイデアには脱帽。アクション要素も確かに強いですが、しっかり心理戦してます。変化の付け方も上手い。
たとえば、ポテトの配置。準備していた山から(ほんとうに山のように盛る)ポテトを配置する際、裏向きになっていれば、そのままテーブルにおきます。ポテトの種類がわかるように表向きにはしません。結果として、サイズ以外の内容はすごく不確かなこともあります。この不確かな要素がまた心理戦を熱くするんですよ。
ポテトの種類ごとにも、しっかりと特徴がつけられていますから、余計に裏向きを狙うのは複雑な心境なのです。また、ポテトの種類それぞれの数の分布も異なりますし、小粒ながら最多ボーナスがやたらに熱いゴールドや、最多でマイナスのゲキカラ、?味のランダム性など一筋縄ではいきません。
目当てのポテトを取り合うだけの単純なアクションゲーな予想をしていただけに、これは本当に嬉しい誤算。
何気に楽しいので、結構オススメです。しかし少しでも「素」になると終わるので、その辺だけは要注意の方向で。
ちなみに付属のマニュアルもクセのある文体でとてもオモシロ。イケてます。しかもゲームはかわいい巾着袋に入ってたりするので、ステキ。ゲーム棚のアクセントにも。って、そんなの私だけですかねえ。