ローゼンケーニッヒ(Rosenkonig)

”「ローゼンケーニッヒ(Rosenkonig)」”

KOSMOS二人用。良い評判を聞いてはいたものの、なぜか入手しそびれていたゲーム。
先の先まで手筋を読んだりして、かなりイゴイゴしているのではないかという先入観があったのですが、さにあらず。愕然としたほどのオモシロぶり。
手元に広げたカードを各々交互に使って、共通のクラウン(王冠)を移動させて自領を拡大していくという内容。縦横に隣接した領地数を二乗するという得点方法をとっているので、自領の連結と敵領の分断は常に意識。相手の領地を乗っ取ることができる数枚のパワーカードの使いどころが勝負のカギ。選択肢であるところの手元のカードは消耗する一方なので、時に攻撃を控えて補充に努めることも必要だったり。
想像よりもずっとカードが見やすくて驚きました。存外デジタルな趣で、双方にカードが最大数並んでいてもストレスにならない理解精度。
危惧していたイゴイゴ感についても全く問題のないレベル。考慮要素が増えてしまうパワーカードの絶対量が少ないのもありがたかったです。最初は手探りでしたが、双方の領地が拡大されていくにつれて、「移動不可」による絞込みが容易だということに気付きました。また、手札は常に最大数あるわけでもないので、慣れれば自然と手筋や思惑が見えてきます。終盤に向かうほどに静かに軟着陸するような収束の仕方がステキです。
よくよく考えてみれば、「ハンザ」を好む私がコレを気に入らないわけがないのでした。アブストラクトな傾向も似ていますし、アレの手幅の広がり方を思えば、このゲームはシンプル極まりないですからね。ゲームのポジションとして、2人用「ローゼン」、3人用「ハンザ」という住み分けが確立しそうな感じです。
今まで入手しなかったことを激しく悔やむほどにケッサク。ドカンとくるわけではないですが、ジワリと沁みるオモシロがあります。スバラシイ。