”「スーパー5(Super 5)」”

わりにオモシロで楽しめるカウントアップ系。独自の世界を構築してくれてます。好評(主観)発売中。
ちなみに。1990年「ファイブアライブ」っていうゲームのリメイクです。しかし元がマイナーなのでイメージではほぼ新作。でも2003年なので、そう新作でもなく。
内容についても、カウンターの形状を大胆に変更した程度で他は変更ない様子。ちなみにリメイク前はコチラ。人型でした。今回は5つのポッチを押し込むタイプ。使い勝手が向上してますね、間違いなく。
ということでゲーム内容の話。基本は「バスタ」なんかと同様にカウントアップな伝統。私にとってはもはや様式美の世界です。カウントは最大21。数字カードは最大7(しかも割合少なめ)ですから、わりに決着が早い、短めなカウントですね。
で。
5つポッチのカウンターは「ライフカウンター」として使用します。21のカウントを超えてしまうことになると(バースト)、カードを出すかわりに、出っ張っているポッチを一個ペコっと押し込むことに。そして何事もなかったかのようにカウントは0に戻されて、続くプレイヤーがカードを出してゲームは続きます。手札のリシャッフルはしません。平然とゲームは続きます。もうこの時点でイカスムードが漂ってきますね。
で、紆余曲折あってライフを全て失うとそのプレイヤーはゲームから脱落。ラスト一人が決まるまで続きます。一度バーストしても即座に負け、ではないのです。短いカウントで軽くライフを奪い合う、これがこのゲームの軸となる醍醐味。


このゲームでは基本進行として「カードの補充」をしません。最初に10枚配られたら、あとはドンドン出していくだけ。カードプレイのあとのドローがないので、非常に進行がスムーズです。
カードを使い切ったプレイヤーが出た時点で、他のプレイヤーはライフを1個ずつ減らさなければいけません。ここでこのゲーム唯一のカードの「リシャッフル&仕切りなおし」が行なわれます。本当にここだけです。ここでしか手札が初期の10枚に戻ることがありません(ちょっと語弊あり。理由は後述)。
こういったルールの存在を知ると途端に初手が有利のように思えてきますが、そんなことはありません。なぜなら、このゲームには山札の約4割を占める大量かつ多岐にわたる効果の特殊カードがあるのです。
特殊カードの中には「他のプレイヤーにカードを●(1・2)枚補充させる」というカードもあります。補充は時に助けとなり有用なこともあれば、アガリ直前残1枚のような局面ともなるとゲンナリもしたり。
他にも「スキップ」「リバース」はもちろん、「パス」「カウントを即座に●(0・10・21)にする」や、「全員の手札を回収して均等に再配布する」という変り種や、「即座にライフを1個奪う」という凶悪なもの(もちろん回避法あり)まで様々。
ごちゃごちゃしてて見失いそうですが、効果はわりに安直(失礼)なので、サクサク進みます。カードイラストも直感的に理解しやすいステキデザイン。「ライフ1個奪う」カードに至ってはドクロが描かれてますからね。なんともわかりやすい。
とにかくこのゲーム、一度バーストしても手札が改善されないので、敗北スパイラルが形成されがち。こんなにバースト後が苦しいカウントアップ系も珍しいのではないかと。
しかし、それがダメだ!ということではなく、とにかく如何にしてその悪な循環から抜け出せるか・・・・みたいなギリギリを愉しむようなフシがあります。苦しい時が、楽しい。ちょっとMっぽい感じ。
「バスタ」よりも運命に弄ばれる感じが強いです。もしくは、翻弄されながらも必死に嵐の中を飛行する感じ。これは存外遊べるカウントアップゲーだと思います。しかもカードとカウンターがスッポリ収まる専用のプラスチックケースが付属してたりして、もうかなりオシャレー。こういうバカさ加減がお好きな方は早急に入手しておくべきでしょう。
あ、余談ですが。最後の一人まで生き残りを決めるのが本ルールですが、バリアントで誰か一人が脱落した時点での残りライフ数勝負というのがあります。こちらで遊ぶべきです。本ルールは脱落後の待ち時間がダルですし、こういうノリのゲームではオススメできません。バリアントで数回遊ぶ方が全員でワーっとなって楽しめます。