"「ラ・ストラーダ(La Strada)」"

コスモスの新作。蒸気の時代、ルネッサンスの君主でお馴染み?の作者。方々の都市を行脚しながら市場を開拓していくゲーム。都市の市場の利益は営業しているプレイヤーでほぼ頭割りのような状態になるので、当然独占した方が得点が高くなります。だもんで、もちろん邪魔のしあい。他人が歩いた足跡は歩くことができないので、相手をのけ者にするような軌跡を描いて街にたどり着くと。まさに攻防を兼ねた一手。行動というか移動の原動力になるのは、毎ラウンド与えられるアクションポイント。個人的にポイント消費型のゲームにはトラウマがあるのだけど、これは適度に設けられた制約のおかげで判断しやすく、軽いテイストを生み出すのに寄与していると思います。ちなみに繰越可能なので、大逆転、とまでは行かないものの、駆け足くらいの勢いで前方を歩くプレイヤーをぷいっと抜き去る感じのプレイができたりも。
人数による展開の差や手番による優劣は確かにあると思いますが、3〜4人で遊ぶ分には十分楽しめると思います。時にシビアな一面を見せたりもしますが、基本的には軽いテイストで非常に遊びやすいです。邪魔のしあいといっても「軽い」ので気楽にプレイできる。相手の包囲網を抜ける会心の一手を探す楽しさは「ブロックス」にも似た感覚。しかしパズルというほど堅苦しくもないので、わりにオススメ。マップは組み替え可能でイケてます。どこまで機能するかは微妙なところですが、このタイプのゲームならば確かに組み換えはあったほうがよさそうですね。地味といえば地味ですが、それもまた良しな佳作といったところ。