こうしてみると

”「バウベルグ(Bauwerk)」”

TGWでは「建築作品」として紹介されていたゲーム。幸いにして入手できました。2人用。
これはたしかに不思議なゲーム。オモシロだとは思うのですが、結局どうすれば勝ちに繋がるのかが見えてきません。現時点では「行為そのものを楽しむゲーム」ではないか、という見通し。
ルールも特有でちょっと癖がありますね。ざっと説明してみましょう。
自分の陣地が四つあって、それをパーツを使って接続することが目的。パーツには橋とブロックがあり、手番には未接続の自分の陣地の数に応じたパーツセットを受け取ります。で、それがまた陣地数に従って、手番に配置できる最大数が決定されると。
ブロックは3辺の長さが違っていて、どの面を下にするかによる、3通りの置き方が選択できます。占有する面積が異なり、また、高さも異なるということです。
で、ブロックを置いて、橋で繋いで。橋を繋ぐときは同じ高さのブロック同士で。相手のパーツとの区別はないですから、利用しつつ。高さを変えて橋の立体交差を作るとボーナス得点。陣地を連結させると得点。4つを連結させたら終了。で、3通りの配置方法のうち、使わっていない置き方があったらペナルティ。出来る限り全ての置き方をしなければならない、とまあ大体こんな感じ。
で、感じとれた戦略というかヒント。
早々に陣地を接続してしまうと、手に入るパーツが制限されて苦しくなります。高さを違えて橋を接続することはできないので、規定を満たすためには陣地によって異なる始点と終点を複数作ることになります。陣地の面積には限りがあるため、あまりテキトーにブロックを置くと「置けなくなって」首を絞めることになります。立体交差すると加点されますが、無理に狙うと土地がなくなり連結自体が難しくなるというのも上記の理由により。また、相手の邪魔をする余裕は比較的ないような感じです。しかし行きがけの駄賃とばかりに邪魔することが可能な局面であればその限りではありません。その他、配置ミス(橋の落下など)に対して結構厳しめルールを採用しているので器用さ&慎重さは重要。こういった点から言えばジャンルはバランスゲーなのかもしれません。
各々のルートが次々と交錯していく盤面のオモシロさが特徴的。わりに奥深い雰囲気もあります。独自性が強すぎるあまりにリズムを取りにくい感のある作りだとは思いますが。
不思議感覚なこのゲーム。色んな意味で、とても限定品らしい斬新かつ実験的な仕上がりと言えるのではないでしょうか。
また何度か試します。こういうの好きです。

”「モグラが出たぞ(Molly Maulwulf)」”

は、HABAの特殊ギミックゲー。仕掛けは単純ですが、動きというか、結果が特殊(?)。
ボードには穴がいくつも開いています。コンポーネントを兼ねた外箱の中に、大小二つの黒球を入れて、ボードで箱に蓋をしたら準備OK。手番にはモグラ探知機(?)を受け取り、いずれかの穴にセット。運良く黒球のある穴にセットできると、途端にモグラが反応して、ピョコンと顔を出します。ちょっと出たらカタツムリを一個、大きく飛び出したらカタツムリを2個ゲット。で、黒球の位置をボードを揺らして変えてゲームは続くと。当たりがでたら、とにかくリセットするわけですね。
イメージとしては「カヤナック」のダイスなし簡易版みたいな感じの楽しさ。どこで釣れるかなー、が、どこで飛び出るかなー、に相当。穴を開ける楽しさはないですが、モグラ探知機が結構ファンキーでイケてます。
モグラが飛び出すかどうかはもちろん運ですが、既にハズレだったところを記憶することも重要で、絞り込んでいく楽しさもあります。あれは違った、じゃあここか!みたいな。とはいえ、純粋な強運には太刀打ちできませんけどね。まあそれもまた楽し、ですが。
いざ、と意気込んでセットしても何の反応もないモグラを見るのはなんともゲンナリなだけに、モグラが大きく飛び出たときは素直に嬉しくなる、そんなゲーム。ダイスゲーな「運試し」もいいですが、たまにはこういうのも「かなりアリ」ですね。