濃厚な海の仲間に囲まれて。

”「アホイ(Ahoy)」”

cwali社が繰り出したメモリー要素ありのレースゲー。
あんまり話題に上らないのは「メモリー要素ありの」ってところが引っかかるからではないかと。たしかにこういう要素が絡むと内容がわりかし容易に窺い知れるというかなんというか。世間一般には食指が伸びにくい部類なんだろなという気はします。
とはいえ、私は結構好きですよ、こういうの。
想像してたよりもずっとオモシロでしたし。
今回は3人プレイ。




箱絵はこんな感じ。



ノリノリです


正直言ってわりかしアレな箱絵。困ったもんです。
にしてもこれはサメサーフィンですかね。
つか、恐れを知らん若者ですなあ。
チャレンジ精神も結構ですが、命は一つしかないのですよ。
そこんところを(以下略。
まあ、こういう感じでサメに限らず海洋生物を乗りこなしながら、レースをするというかなんというかなゲームです。




ゲーム開始直後。



開始直後


何種かの海洋生物が描かれたタイルが円に。
ボートがあるところがスタート&チェックポイント&ゴールです。
時計回りに自分の駒を動かして、一周するごとにテーブル中央の浮き輪をゲットして駒に装着。5個集まったらあとはゴールにぴったり停まれれば勝ち。
「ぴったり」ってのが重要で、迂闊にも通りすぎてしまうと、「後戻りが出来ない勢いづいた無軌道な若者」はもう一周せねばならんのですよ。やれやれですな。



さて。



肝心の進み方を説明せねばなりますまい。
なにせレースゲーですから最重要。



こんな風に進みます


このタイル、実は裏表にイラストが描かれてましてね。
ひっくり返すと違う海の仲間がいるわけですよ。
タイルをめくって出てきた海の仲間。たとえばサメが出たら、時計回りにタイルを確認していって直近の次のサメタイルまで一気に移動します。しかもその際、誰かの駒が載っているタイルは無視するので、状況次第ではほぼ一周出来てしまうことも。
チェックポイントは通過すればオケーなので、こんなミラクル移動を駆使して浮き輪を稼ぐわけですな。
が。
何でもかんでもタイルをめくっていいとなると完全にゲームがブロークンでアレなので、もちろんめくりにもルールがあります。
で、ちょっと遠くなりましたが上の画像。
自分の直近で後ろに居る駒(周回問わず)との間にあるタイルしかめくれないんですな。この場合、赤は黄との間の一枚をめくるしかないということですよ。選択肢なし。青は直近が赤になるので選びたい放題です。
じゃあ黄色のプレイヤーはどうなるのかって話ですが、こうなると手番が飛ばされます。ゲンナリ。これがまた三人でも結構な回数起こりましてね。とても悔しいので注意しないといけません。
最大人数で遊んだらどうなるんでしょうねえ。違う意味でちょっと心配。



サメにノリノリ


画像に意味はありません。可愛かったのでアップで撮りたかっただけです。
とまあ、こうしたルールのおかげでプレイヤー間の攻防があるメモリーなレースゲー。ミラクル移動が主体なのであんまりチマチマ進む感じではないです。五周なんてすぐ終わりますね。つか、概して五周では終わりませんが。
ワンアイデアがゲームになったって感じですが結構遊べます。全部のカードの表裏を完全に覚えるとなるとキツイですが、漠然と「あのあたりは・・・」くらいでも充分勝負になりますし楽しめますね。
わからなければ運試しとばかりにチャレンジな感じもナカナカ。各自の選択肢が絞られているのと、表裏でイラストが異なるという原則もあるので、ボケ気味の私にも優しいです。
システムは異なりますが、ニワトリ羽取競争をよりダイナミックににして悪意を持たせた感じのゲーム。逆転、また逆転という局面も多く、さほどガチでないこともあって最後まで勝負がわからなかったりと優れている部分も少なくないです。
とにかく箱絵やらのイラストが若干アレなのが損してますね。Zoch発で、同じ内容違うテーマで作ってたらもう少し流行るゲームが出来てたんじゃないかなという気はします。まあ既にニワトリ云々をラインナップとして有しているので、似たゲームはさすがに出さないでしょうけども。



最後に。



本作に登場する海の仲間ですが、どいつもこいつも悪そうです。
なんだこいつら絶対なにか企んでやがる!くらいの勢い。
特にイルカ。もう邪悪の塊。狡猾で卑猥な感じがしてウンザリ。
アップで見ると強烈に酷いです。
ということで、折角ですからイルカのアップで所感を締めくくりたいと思います。
では!


邪悪なイルカ