大地主になるってのは大変ですな。

”ハチエンダ(Hazienda)”

遊びそびれて未プレイのまま放置されていた本作。
ようやくの稼動です。
つか、結論から先にいうと、これはもっと早く遊んでおくべきでした。ゲームが始まって二順目にはもう「こ、これはオモシロだ」という気運が高まってましたからね。噂にたがわぬオモシロぶりにオドロキ。もったいない、ああもったいない。
プレイ終わっての感激度レベルだけでいうと、サンクト初プレイ時とほぼ同等。
よくぞまあこんな傑作を作ってくれたもんですよクラマー。偉大。あまりにも偉大。
ただ、若干ゲーマーズゲー寄りってことと、傍から見てもオモシロが伝わりにくい地味な見栄えと展開がアレですが、それらを差し引いても非常にオモシロでおトクなボドゲだと思います。しかもハンスのゲームだからコンポーネントのわりに安い。つか、コスモスもハンスを見習うべき。


で。


そんな「地味傑作」のルール説明&詳細は略。
得点の取り方がいくつかあるゲームなので、最初はその把握から始まりますね。激簡単!とまでは言いませんが、基本とそれぞれの関係性さえ理解してしまえば案外シンプルです。上手いこと絡みあっているので、まあ何をやってもそれなりに得点が取れるようになってるのが見事。
ある程度はスミワケというか別路線の選択を余儀なくされる風なので気楽。なのに最終局面に向かうにつれて、誰もが同じ方向を目指しだしているというかなんというか。「道は違えど行き先は同じ」ってヤツですな。しかも、きちんと広がってから収束するので、やらされてるような感覚もなく不自由な思いもしません。
手番が複数行動でかつ選択肢も少なくない為、プレイヤーによっては考え込んでしまう可能性を秘めているのが若干アレといえばアレ。まあこのあたりはクラマー負の伝統というか、いつものことなので仕方ないという気はします。とはいえ、手番外での検討が十分に可能なので慣れれば速くなるはず。
とにかく「あれもしたいこれもしたい」のジレンマが炸裂。ボドゲしてるなあっていう充実感。こりゃイカス。近頃は「クラマーねえ、なんだかアレだしなあ」なんて、何のいわれもなくゲンナリしていた私がいたわけですが、本作は違いました。スバラシイ。ミラクル。
とりあえず「ボドゲを遊ぶ人」なら本作を買っておくべき。もし今はこういうのを遊ばなかったとしても、いつか遊ぶようになります。来るべきその日の為に。



と、画像もなしでまとめてしまいましたが、
折角ですから外箱とセットアップ画像くらいは。




こういう外箱。


地味外箱


内容もそうですし、箱絵もそうなんですが、
本来ターゲットとすべきであろうライトなゲーマーを疎外しがちな感じのアレ。
ハンスはもういつだってそうですよ。
惜しいですなあ。実に惜しい。
ライト→ヘビーの過渡期なゲーマーを狙ってるとしたらそれはかなりピンポイント過ぎる気はします。
どちらかというとヘビー→ライトへと回帰していく人狙いか。
箱絵と関係ない話ですな。なんですな。
中身が詰まってるので重いです。
こんな話もいいですか。そうですか。




セットアップしたらこんな感じ。


むじゃらーなセットアップ


ボード、タイル、マーカー、カード。
広げると結構場所取りますね。
パッと見ると「うわ、多いなこりゃ」と軽くゲンナリするかもですが、
各自の自由な行動を妨げないためにはこのくらいは必要なんですよねー。
可能性はたしかにあるので仕方なし。
だもんでほとんど予備。使い切ることなんてないです。
これでも、タイルやらマーカーやらには両面に異なる印刷するなどして、
地味に総数を減らす努力してるんですけどね。泣かせます。




とまあ、こんな見栄えに挫けず買っておいてください。
オモシロですから。
ええ。