日常に潜む罠。

布団で寝たと思ったのに起きたら床。
前日酒を飲み過ぎる。
「胃が重い」と薬を飲んだら頭痛薬。
今日は平日だと思ったら祝日。
祝日は朝から仕事。
それに気づかずwebを巡回。
ゆったり風呂にも入ってしまう。
あげく鼻歌まじり。
ギリギリの時間だということに気づいてしまう。
気づくのはなぜかアタマを洗っている時。
「うわ、ヤバ」という声は風呂場で良く響く。
急いでいるのに目に泡が入って痛い。
パンツが「クシャッ」となっていて素早く履けない。
シャツの「頭が出るところ」がない。
もちろん「腕が出るところ」も。
靴下が水気で履きにくい。
履くときフラついてしまう。
その先には壁がある。
「痛い」というリアクションをしたいが時間がない。
服のボタンを掛け違える。
慌てすぎて意味無くオロオロしてしまう。
部屋を行ったり来たりもする。
腹が痛くなってきたりもする。
トイレはとても落ち着く。
さっきの喧騒がウソのよう。
しばし現実逃避。
無理やり出発する。
家のカギを取り出すとなぜか自転車のカギ。
正解を取り出すには三度のトライが必要。
カギ穴が普段より小さい気がする。
針穴に糸を通す精度が要求される。
カギを閉めると財布を忘れていることに気づく。
またカギを開け閉めするのか!
駆け出すとなぜか靴紐が解けている。
屈むと胸ポケットの中身が飛び出す。
クルマに轢かれそうにもなる。
ラクション鳴らせよバカと逆ギレ。
・・・・したい気持ちを抑えて急ぐ。
そんなオトナになっちまった!
とか叫んだりはしない。
もちろん尾崎は帰ってこない。
っていうか別に好きでもない。
たいしたオチもない。