ウボンゴ(Ubongo)

”「ウボンゴ(Ubongo)」”

ということで、噂のパズルゲーム「ウボンゴ」をば。
ルール自体は至極簡単。毎ラウンド各プレイヤーに与えられるボード。そこにはそれぞれ異なるカタチのエリアが描かれてまして。そこにテトリスを思わせる様々な形状のブロックタイルを当てはめてピッチリ埋めると。
使用するブロックタイルは毎度ダイスによってランダム選択(1投で3〜4枚を選ぶという上手い仕組み)なので、同じボードでも答えは一様でないという。使用するタイルを探すところからパズルは始まってるんだ、ってな感じ。
上手くエリアを埋める解答を見つけたら早い勝ちでウボンゴと叫んで、テーブル中央のボードに並ぶキラキラした宝石を2個ずつもらっていくと。なんかこう紐を手繰るような感じの取り方をするんですよ、これが。早解きのメリットもありつつ、でも遅くても大丈夫な、「頑張ることに意義がある」宝石獲得方法に「むう」と唸らされてみたり。
そんなこんなで、全ては砂時計管理の時間の中でのサクサクとした進行。同色の宝石を沢山集めてた人が勝ち。


とかいう説明は不要かとも思いましたが、なんだか勢いがあったので記述してみましたよ。
で。
オモシロですねえ、これ。もう極めて純粋、ガチなパズルゲーながら。
手元のボードとにらめっこするソロっぽい仕上がりのボドゲですが、各設問に対してのタイムリミットが圧倒的に短く(特に上級問題)、少し試行錯誤していようものならすぐに時間切れ。パズルをじっくり解くというよりは、電撃のようなひらめきを待つ感じ。
だもんで、ジリジリとした制限時間への切迫、転じて、全員がなにやら自然と慌てムードでワンヤワンヤしてしまうような。こう、じっとして居られない奥底から湧き上がる「祭りのような一体感」があります。題して、ウボンゴ祭り。テーブルを囲み、場を分かち合う楽しさ。そこに言葉はいらない、みたいな。・・・・ちょっと言い過ぎましたかね。
次から次へと新たなパズルに臨んでいく怒涛のような三十分。終えてみれば「心地よい頭脳疲労」と「何かをやり遂げたという達成感」が体躯に満ちるというか。もうね、イカス痛快ぶりですよ。勝ち負けはともかく、とにかくパズルに取り組む楽しさ。他に先んじて解こうという意気込み。そして見事解けた喜び。
どちらかというとパーティゲー寄りですが、その分、本格(?)パズルゲーの中では驚異的なとっつきの良さです。そしてボドゲを遊んでいるなあという充実したオモシロまでもが。
ただ、問題はこのゲーム、全く以って「ガチのパズル」なので、「固まってしまう」プレイヤーが出る可能性を秘めています。ボードの表裏で個別に難易度調整可能とはいえ、苦手な人は苦手でしょうし。パズル系が嫌いな方には無理にオススメしない方向で。
まあ、このあたり、本当に注意するべきなのは参加者の「得手不得手」というよりも、「解けないことを楽しめるかどうか」という資質の部分なんですけどね。正確には。こればっかりは仕方がないというか、いやはや、難しいところですなあ。