5位は「ローマー(Romer)」

ローマ時代の戦車競争(ようするにアベカエサルなアレ)を題材にしたマイナーなカドゲ。これが箱絵
遊ぶとそうでもないんですが、激しく変則的なルールに愕然。なので、伝わらない可能性大。でもオモシロだったので紹介。
目的としては、自分の戦車に沢山の馬を繋いでいって、トップスピードになったらゲーム終了、得点計算みたいな感じ。
手番には戦車へのカード配置か、突然のトリックテイクの2択。いや、トリックテイクっぽい全員参加なカードプレイというのが適切かも。メイフォロー(リードに関係なくなんでも出せる)を採用。
各プレイヤーは「自分の切り札色」ってのを持ってましてね。これが重要。「トリックの結果」「フォローする/しない」「切り札が出た/出ない」の状態次第で、手札を補充できたり、相手の馬を奪えたり、次の手番プレイヤーが決まったりするんですよ。
メイフォローなので、状況を見て出せる「後出し有利」なのはもちろん。しかしリード次第で(そういう概念もあるんです)他人の切り札を封じたり、カードを吐かせたりもできるので先手不利とも言い切れず。第一、手番が廻ってこないと馬を配置する事もままならないわけですし。
最終的な得点計算時に、戦車に繋いたカードが自分の切り札色なら得点が数倍増するというのがあるので、このあたりの兼ね合いが悩みどころになってます。
他人の手札枚数を減らして手を狭めつつ、自分だけ隙をみて価値の高い馬を繋いでいく感じ。カード裏が「馬」のイラストなので、ちゃんと戦車には馬が繋がれていきます。と同時に、何のカードが沈められたのか判らないようにも。気配り上手。
なんというか、独特の味わいがこのゲームにはありまして。よくあるトリックテイクなシステムを知る人ほど、この自由奔放な作りにオドロキ、面食らい、そして最後にはニヤリとさせられるはず。どちらかといえば通好みかもしれませんが、存外遊べるカドゲだと思います。世の中にはまだまだ隠れたオモシロゲーがあるのだなと痛感した次第。