勝利への道(Verflixxt!)

”「勝利への道(Verflixxt!)」”

噂の大賞ノミネート。某「くそったれ」です。とうとう日本上陸。
脱落しない「ドラダ」、みたいな感じ。・・・・ちょっと端的ですかね。
ダイスを振って、自分の駒3つをズンズン移動。任意選択。移動の出発点に自分の駒一つだけならタイルを受け取って、他にも誰かがいればタイルを受けとらない、というのが基本。わりに自由に動かせるダミーキャラ「番人駒」を駆使して、どうこうするぞってな感じ。タイルにはプラスもあればマイナスもあり。中にはマイナスをプラスにひっくり返してくれるボーナスタイルってのも。自分に得するように、他人に損になるように立ち回る、変り種スゴロク。
大雑把に言うと、意地の張り合いゲー。「良い」タイルを取りたい、「悪い」タイルは取りたくない、という主張を通すように駒を進めず粘ったり、相手の選択肢を狭めるような。けんかをせずにツイーっと先行していくこともできますが、他がマイナスで崩れていかない限りはちょっと厳しいかもなので、やっぱり基本は粘り系。
狙いとしては、プラスタイルを根こそぎ取るか、ボーナスタイルを取ってデカイマイナスをプラスに転化するかという2路線。あとは他人の思惑と、自分のダイス目と相談しつつ。
ゲーム内容とは関係ないかもですが、タイルに描かれたイラストが激カワイイです。もう、メロメロ。「ちょっとゲンナリ」をテーマとした独自の世界が展開されています。一見の価値アリ。


ゲーム自体は、「うん、まあ、そうね」といったところ。オモシロっちゃあオモシロなんですが、やったよバンザーイというほどでもなかったです。もしかすると民間戦へ投入したらミラクルオモシロなのかもしれませんが謎。簡単に理解できるルール、その機能的な美しさについては高く評価。しかし楽しさという点ではなにやら物足りなさが残ります。オモシロ、なのになぜかションボリ。
思うに、ダイスゲーなのに、ダイスゲーらしい盛り上がりが乏しいのが原因ではないかと推測。一見して「6」を出せば明らかに得、という局面で「6、出ろ6!」と勢いつけて投げたダイスが「3」だった場合、その「3」をどのように使うのが得か、一通り確認しないと結果がわからないあたりに「場のクールダウン」があってアレではないかと。
ダイスが振られて即座に「やったー」とか「やられたー」とか言えなくて、時間差で「おお、これが出来るな、むふふ」とか「ああ、それはしてやられた、むぎぎ」とかいう感じなので、瞬間的な爆発力に欠けます。自分の駒3個及び移動可能なダミー駒の存在がダイスゲーとしての戦略の幅を広げたものの、その選択できる可能性の広がりが、逆にゲームをボンヤリさせたのではないかな、なんて思ったり。
これらの推察は全て「このゲームはダイスゲー」という大前提あってこそ。これがダイスゲーでなければ話は別です。しかし、私にはそうは思えず。
ちょっと辛口。