虫まみれ。

”「ピクニックパニック(Picknick Panik)」” 

地味にシールを貼って「作らされた」本作投入。
ピクニック先で、アリ・クモ・ハエの嫌な感じの虫達に持参した弁当をやられないようにするゲーム。良く考えると結構荒んだテーマですね、これ。
先に説明しておくと、このゲームにはカード製品版(スタンダード)と麻雀牌みたいなブロック製品版(デラックス)の2種類があります。何が違うって、カードで遊ぶかブロックで遊ぶかの違い、と値段。内容は一緒。あ、ブロック版には混ぜる為の大きめ布袋も付いてます。
さらに先に愚痴をひとつ。袋にごちゃっとブロックを入れると、箱に入らないようになってます。収納するときは袋には戻さず、箱に整然と並べなければなりません。それでもギリギリです。麻雀牌を収納するような感じ。ゲーマーなものですから、出来ることならきちんと袋に入れて、さらに箱に収納したいのですよ。っていうか、箱をもっと大きく作ってくれていれば・・・・。
で、内容はですね。自分の手元の虫を場に出していって、同種同色が複数揃ったら、ソイツ達がアクティブに。時計回りにプレイヤーを襲っていきます。手元に専用の退治アイテムがあれば退治できますし(でも点数少ない)、無理なら同種同色の虫をさらに加えてさらに他のプレイヤーにまわすもよし、それも出来ないなら降参して弁当(高得点)を差し出すという三択。相手が持ってなさそうな虫を上手く送り込むことがカギです。とても簡単。
序盤から中盤にかけては膨れ上がっていく虫の大群にワーワー言う感じ。それを漠然でもカウンティングしておくと非常に有利。終盤に至るまでに残数少ない虫を如何に手元に残しておくかがカギ。相手が対象の虫を持ってさえいなければ少量であろうが一撃必殺なので、簡単に高得点な弁当を奪えてしまえるのです。
全体通して言えば、「今できることをする(現状で最大の効果)」ではなくて「できたとしてもしない、流されない(温存、蓄積)」が重要なゲームなのではないかと思います。案外計画性を要求されるという印象。・・・・とはいえ、引き運が悪いとどうにもならない気がしなくもないですが。
しかし、「バカゲーっぽいのに、実はそうじゃないかも」という期待感が私にとってはとても大切なオモシロ要素だったりするのです。褒めて伸ばす感じ(?)。
そして。ブロックをカチャカチャさせるのはとても楽しいです。麻雀牌ほどではないですが、それなりに重量感もあり、手先で愉しむ感覚。テーブル上に手牌とばかりに並べても良し、パシッと打ち込んでみるも良しと、これはナカナカのものですよ。この質感のおかげで確実にオモシロが増しています。
ところで余談。この質感溢れるブロックですが、先だって紹介した「バウベルク」に流用されています。ゲームを発売するにあたって勢いよくブロックを作り過ぎたのではないかと推測しているのですが、どうでしょうか。
いや、もちろん本気で言ってはいませんけども。・・・・とはいえ、「作り過ぎ」が結果として「新作開発」に繋がったと仮定するならば、むしろ作り過ぎを推奨さえしたいものですね、受け手側からしてみれば。