きびしゲー。

”「アリバイ(Alibi)」”

プレイヤーは証言者となり、4人の容疑者に対して次々と根拠のない目撃証言をして条件を絞り込んでいくことで、とりあえずコイツを犯人にということにしてしまえ!というゲーム。adlung。同名タイトルの別ゲームもあるので要注意。
場には4人の容疑者カードが並べられていて、彼らはそれぞれいくつかの特徴を持たされています。「帽子をかぶっている」「太っている」「長髪」「男性」他色々。同じ特徴を持つ人もいますが、全ての特徴が同じというような「双子」はいません。で、手札として与えられた特徴に対する目撃証言を手番ごとに手元に公開していくわけです。さまざまな目撃証言が出されるうちに、場にいるいずれかの容疑者一人の特徴を規定数だけ当てはまるようなことになれば、犯人確定。他の容疑者は解放、犯人にされた容疑者は絶望(韻を踏んでみました)。得点は犯人についての特徴を証言していたカードの枚数。関係のない証言は無得点。どんなに経緯はテキトーでも、得点に絡んでいればいいのです。これを全ての案件分(容疑者は12人。すなわち3ラウンド)繰り返します。
他の決めうち要素として、コイツにはアリバイがあるから犯人じゃない!というカードが数枚あります。これを一人の容疑者の上に出すと、ソイツは容疑者から外れます。で、これが4人のうち3人に出たら証言が揃っていようがいまいが、消去法でコイツ犯人ね、ということになるのです。ひどくカワイソウですが。
要するに相乗り系のゲームですね。そしてかなりアレなゲームです。
いくつかどこかで遊んだことがあるようなこのシステム。これが本家だったりするのかもしれませんが、なんともありふれた感じ。二番煎じかもと思える時点で、むむむ。成立年代が2001年と比較的最近なので本当にそうかもしれません。・・・いやいや。それにしてもちょっと色褪せ過ぎ、今更過ぎの感が否めないのはたしか。
プレイアビリティが低いことも評価を下げた一因。容疑者カードにはそれぞれ人物の容姿が描かれているのですが、どうも特徴がわかりずらいのです。カード脇に各特徴のアイコンでも表示されていればだいぶと違ってくると思うのですが・・・。それがないので、次々と公開されていく特徴カードと容疑者との一致を確認するという行為が結構ストレス。軽い感じのゲームだと思うのですが、その辺がちょっとウザいです。そこを注意して見ておくこともゲーム性だと言われればそれまでですが、そんなゲーム性なら私は要りません。
そして、相乗り系ながら「手札が巡ってこないのでどうにもならない」局面多すぎです。これは特徴カードの種類がわりに多い為。場に出ている容疑者の特徴は4人いたところでそう多くもないので、「出しても全く意味がない特徴」というのが自然と多くなります。あげく特徴が似通った容疑者が集まったりするともうゲンナリ。ラウンド終了を満たすのもウザー、です。山札から手札改善(そういう行動もある)しても同じ状況ですからなんともなりません。
なんといいますか、3ラウンドが無限に思えるほどのゲンナリ感。別にシステムが破綻しているわけでもないですし、気の持ちようでは楽しめるかもしれませんが、ことさらにこのゲームを遊ぶ必要を感じないというこの厳しい現実。
・・・・ネクストはなさそうです。地雷(中)。