2月13日自宅ゲーム会、顛末その2。3本立て。

”「ヘラジカがやってきた!(There's a Moose in the House)」”

「おまえの家にはヘラジカが居るぞう」とか何とかいいながら他人の家にヘラジカを送り込みあうというなんとも辛辣かつ不条理なカードゲーム。
ゲーム終了まで、とにかく相手の家にヘラジカを送り込むことが目的。各プレイヤーは自分の家を持っていて、まず序盤は部屋カードを他人に与えまくります。部屋カードは相手の家の間取りを決めるカードです。で、「ヘラジカが家にやってきた! ヤァヤァ!」カードが誰かの家に付けられたら、ここでヘラジカブレイク(?)。「やってきた」カードを付けられた人の家にはヘラジカを送り込むことができるようになります。カードによって送り込める部屋は決まっており、対応する空室があればプレイできます。もちろん「やってきた」カードは沢山あるので、すぐに誰もがヘラジカまみれ。ヘラジカ祭りの始まりですね。で、それをヘラジカトラップで捕まえたり、ヘラジカが部屋に入らないように扉でシャットアウトしたりして、最終的に家に居るヘラジカが少ない人が勝ち。とにかく「ヘラジカだぞ、うぇー」とかいう子供ライクな罵りあいを目的としたバカゲーです。
ゲームのシステム自体は取り立ててお話しすることもないくらいにありふれたものなので、この不条理なテーマを楽しめるかどうか、ですね。私は結構好きなのですが、どうやらそう何度も遊べるゲームではなさそうです。なにせ一度遊んだ相手との二度目はないでしょうから。寂しい話。地雷(小)。

”「オーバーアンドアウト(Over and OUT)」”

そうとは知りつつも入手したカウントアップ系のゲーム。負けカウンターであるチップを失うほどに手札が減っていくのはちょっと目新しい。弱者に厳しすぎでオモシロ。特にラスト1チップにて発生する「引いては出す」状態は一人だけ違うゲームをしているようです。笑いを誘います。ゲームそのものよりもその状況の方が面白いです。
あとはバーストする限界値が変更する点とか。これはゲーム中も特定のカードで変更できたり。でも枚数自体が少なく窮地を救うという目的で使用されることはほとんどなくて、もっぱら遅々として進まないカウントを早めるような役目を果たします。カウントするカードが全体的に小さいので、「66」なんて限界ともなるとかなり地味な足し算が必要。もはやちょっとした作業。まあそうすることで手札には自然と特殊札が集まるようになり、結果瀬戸際の攻防が展開されることもありますが、基本的には冗長。手札が1枚2枚に減った状態ではただカードを出すマシンような気持ちになります。軽いのに長いです。急場を凌ぐ系のカードが少なく、性能も大雑把なのもちと問題。最終局面で「−10」を出せればその場は凌げますが、場が落ち着きすぎます。そこからまたギリギリまでカウントを足し算。やっとギリギリってとこでまた「−10」。中だるみもいいとこです。
厳しめのことを言いましたが、そこまで悪くはないような気もします。目新しい要素も少なからずありますしね。でも不要。やはりバスタに軍配。そしてゲンナリ気味なコレは棚の奥へ向かうのでした。地雷(警戒)

「ユラユラパニック(Tilt'n Tumble)」

まあタイトルのまま、見たままなバランスゲームなのですが。
チップをとりあえず全部下の段に並べて、手番には色ダイスを振ります。その色のチップを下段から上段の任意の列に入れる。でチップが落ちたら負け。色ダイスには下から上の移動の他にもいくつか特別な目もアリ。それが「TILT」と「ダブルリバース」。ダブルリバースは二つのリバースをするのですが、一つは手番のリバース。そしてもう一つがチップのリバース。すなわり上から下への移動ですね。だからダブル。まあそういう事です。
で、問題はもう一つの「TILT」。これがでると台を傾けてチップを移動させないといけません。どういうことかというと。下段は前後にチップが転がるようなつくりになっていて、TILTが出たら指一本で台を動かし、チップを反対側に転がさないといけません。この際大きく重心が移動するのでギリギリの状態だったりすると一気にバースト。大崩壊の結末を迎えます。
まあとにかくこのゲームは「これでもか」というくらいにユラユラしています。チップを一枚移動させるごとにユーラユラしっぱなし。全く落ち着く気配がないです。不安定なバランスゲーは他にも色々ありますが、こんなに揺れ動きっぱなしのゲームも珍しいでしょう。とにかく揺れます。子供が乗っているブランコくらいに落ち着きなく揺れます。しかもかなりスムーズに。
また大崩壊が派手なのも特徴ですね。一度バランスを崩すと載っているチップを全てテーブルにぶちまけた挙句、台がグルングルン回ります。遊園地のアトラクションも真っ青の回りっぷりです。
もう既に皆さんお気づきのように、技術であまりどうこうできるバランスゲームではないですし、とにかくダイス運要素が強いのでなんともならないと言えばそれまでなのですが、この豪快な動きは一見の価値アリです。たまに取り出してグルングルンさせたくなりますよ。でもサイズが大きいのが難点。かなり収納に困ります。