"「80日間世界一周(In 80 Tagen um die Welt)」"

今年のエッセン新作。件の「KOSMOSショック」ですよ。かなりグダグダ言いますので要注意。
これ・・・・、ねえ。確かにプレイ感は軽くて、わりに楽しめます。世界を一周するというのもロマンがあって良いです。地名を云々言いながら遊んでいると旅行に行きたくなりますしね。システムの肝であるカードチョイスと特殊行動のアヤはサクサクきて結構いい感じ。定番の手札制限もあってわりにいい噛み具合です。
ただ、これがとてもオモシロかというと微妙。悪くはないのですが、とりたてて目を見張るようなこともないのですよ。和訳を読んだ段階ではもっとオモシロな感じがしたんですが。実際遊んでみると諸手を挙げて歓迎するほどでもなく・・・・。かなり運の比重が大きいです。カード運、そして特にダイス運。コツコツ積み上げたリードやらなんやらを一瞬でひっくり返すくらい。まあ、それについては誰もが同じ状態なので、「逆転劇が楽しい」と言い換えることができるかもしれません。あきらかにこの「軽い、早い、楽しい」は狙いのはずなので・・・・・いや、しかし・・・むむむ。
また、消費した日数を各プレイヤーごとに減算していくという得点(?)表示方法のために、誰がリードしているのかわかりにくいです。それぞれの駒の「ゴールまでの距離」が異なれば、もちろん「残り日数」も異なるので、結局、他のプレイヤーと比較して自分がどのくらい日数を節約できているのか一見してわかりません。まあ、「別々に旅行しているのだから、相手の状況はゴールするまでわからない」という状況を再現しているといえばそこまでですが、ゲームとして遊ぶ分にはなんとも。
そんな状態なので、邪魔する相手も手探りですよ。とりあえずゴールに近いから邪魔されたり、とかね。おおよそ、この人が節約できてそうだな、とかね。で、結局、後から追ってきたプレイヤーが勝利してしまった・・・、とかね。この混沌とした感じも狙いでしょうか。何度か遊ぶうちに目算はつくようになるかもね、と思ったりするものの、それをゲームの方から要求されてもなあといったところ。ゲーマーと遊べばまた印象も変わるかもしれませんが、ファミリー的スタンスなゲームなのに今回メンバー(ほぼ民間人)と遊んでみてこの印象ですから、個人的にはあまり期待していません。相性が悪いだけなのかもしれませんが、ちょっとゲンナリ気味。悪くはないと思いますが、届いてなければ買ってないかもしれません。ましてこの値段では。
今、ふと思ったのですが、このゲーム、WinningMovesの「トランスアメリカ」などに代表される中箱3000円代シリーズと同じくらいのプレイ感です。あくまでイメージですが。結局、大箱のオーラに欠けるのでこんなにグダグダ言ってしまうのかもしれないと思ったり。内容は悪くないんですよ、本当に。評価3.2くらいの軽いゲーム。
延々グダグダ言いましたが、次遊んでみて「ミラクルオモシロでしたー」なんて言ってたらスミマセン。むひひ。