"「ゴースト(Gespenster)」"

Hexagamesの昔ゲーム。1990年ということなのでかれこれ14年前。A.R.Moon作のトリックテイクです。カードにはやけにカラフルなオバケが描かれています。これがなかなかマヌケというか、腹立たしいくらいに自由奔放な感じのイラストです。今時ではこんなセンスはありえませんが、まあ味わいがあると言えなくも無いですね。ちなみにこのゲーム、一言でいうと有名なトランプゲーム「ハーツ」のバリエーションなんですけども。変更点といえば、スート(オバケ)が5色、カードの構成、変則マストフォローといったところ。
各色1〜11までのオバケ各11枚なんですが、白いオバケだけ16枚もあります。なぜ16枚もあるかというと、「7」がなんと6枚もあるんですね。ちなみにこの白いオバケを取ると失点になります。失点が200点を超えた時点でゲームが終了して、失点が少ない人が勝ち、という次第。通常1枚1〜5点の失点なので、これは先が長そうだと思いがちですが、この「7」だけは取ると10点の失点となります。・・・・それが、6枚もあるんですよ。もう、ゲンナリです。
次にゲームのキモであるところの変則マストフォローです。通常のリードの色縛りの他に「別の色のリードと同じ数字」を持っている場合もフォローしないといけないルールになっています。なのに、リードと同じ色でないと勝敗に関わることができません。そのため、変則的に色が枯れていったりします。ふとしたカードが他プレイヤーの温存していたカードをぞろぞろと引きずり出したりと、少し風変わりな感覚でわりかし楽しめます。
ただ、昨今のゲームの複雑さに慣らされたカラダにはあまりにシンプルなゲーム。私は比較的シンプルなブツでもダラダラと遊んでしまうほうなのですが、付き合わされる他のプレイヤーは厳しいかもしれません。特にトリックテイクというカードプレイ命のジャンルだけにこの辺は死活問題なのかもしれないですね。
ちなみに知られてはいませんが、このゲームは81年「ブラックスパイ」のリメイクだったりします。テーマとイラストが変更された以外、内容は同一のゲームです。まあどちらにせよ、よほどのことがない限り、買う必要はないでしょう。というより、このゲームと出くわすかどうかが疑問ですが。
時代なりのオモシロさを懐古できるゲーム、ということで。・・・・・カードのダサさのみ、必見、ですかね。
"カードの画像"