レトロゲーとは思えない、侮れないオモシロ。

”「アドアドゲーム(Add-Add game)」”

マスダヤってとこから発売されたゲーム。バリバリの国産です。
発売年は謎ですが、購入したお店曰く「少なくとも20年前にはあった」とのこと。
「うわ、古い国産ゲーかよう」って思われるかもですが、これがかなり遊べましてね。
ナリは古いですが、今でも十分現役のハイスピードリアクションゲーです。
結構お気に入り。




箱ー。
といいたいところですが、よくある理由により保留。
ということで箱を箱を開けた中身はこんな感じ。



異形っ・・・・!!


なんだこのムカデみたいなのは!って感じですが、実は結構機能的なデザイン。
左右の緑の部分はダイスを投げ込む場所。
手前と奥にはそれぞれ1〜12の数字が書かれたパネル赤青。
順不同ですが、手前と奥は必ず同じ数字で対になっています。
横長くかつ大きいですが「手の大きさ」を考慮している為です。とても適切なサイズ。



基本は二人対戦。
このボードを間に、向かい合って座りまして。
交互にダイスを手に取って振ると。
んで、そのダイス目から導かれた最大4つの数字のパネルを跳ね上げると。
その結果如何で、ボード中央の点数表示ピンを動かして先に25点先取したら勝ち。



さらに詳しく。



振るダイスは3個。ゲームにもよりますが足し算が基本。
ダイスをABCとすると、
A+B、B+C、A+C、A+B+Cの4パターン。
合計値で12以下の組み合わせがあれば、自分側のその数字のパネルを中央に向かって跳ね上げます。
これ、もちろん「ハイスピードリアクション」の部分なので、各自がいち早く跳ね上げていくわけですな。



こんな風に。


結果、こんな感じになるわけですよ。
どうです、このわかりやすさっ・・・・!!
このパネル、中央で重なるようになってるのでどちらが早く跳ね上げたか一目瞭然。
煩雑になりがちなリアクションの判定だけに、こうしたギミックでの解決があると助かります。
また、急ぐあまりに勢いよく跳ね上げてしまうと、パネルが中央の床に当たって跳ね返ってしまいます。反応が早くてもそれでは台無しなので慎重に。でも早い者勝ちだからほどほどには大胆にという加減がオモシロ。
で、相手よりも早く正解したパネル枚数分だけ得点。逆に間違った数字を中央に送っていた場合には失点になってしまうと。
とまあ意外にシビアなリアクションゲー。わりかしいい感じに遊べてしまうんですなあ。これで○年前のゲームだっていうんですから、なんだやるじゃないかっていう話。




あと細かい話ですが、左右にダイスを投げ込む場所があるのにはちゃんと意味が。
各プレイヤーはどちらかの場所を割り振られて、ゲーム中は必ず片側にしかダイスを投げ込みません。ダイスを投げるのは交互なので、自然と視線は左右に振られます。
で、ボードは横に長いので、ダイスを確認するべく投げ場を見入ると、視界はボード全体に及ばなくなるわけですよ。逆サイドは死角になるんですな。そしてリアクション。ハイスピードリアクション。盤面を見たり、ダイスを見たり、慌てるやら失敗を誘うやらでもう大変。
交互にダイスを振る一環としてなのでリズム感も出ます。なおかつ不公平さもありません。ワンアイデアがゲームをさらにオモシロにしてくれちゃってるわけですよ。




という感じで、
ダイス目の認識、計算、目当ての数字を探す、そして跳ね上げるという一連のアクション。ドイツなボドゲも真っ青なステキぶり。オドロキの完成度。
遊びまくって数字の位置がアタマに残りだしたら、パネルを外して組替えることも出来るという親切ぶりにも涙。
海外メーカーで再販したらわりかし売れると思うんですけどねえ。無理ですかね。



ということで最後に箱。



古ぼけてはいますが。


ほら、丸わかりですよ。訴求力は高いんですが、私の立場からすればなんともはや。
私のお気に入り、アドラングのフリックスミックスをサイズ比較のために載せてみました。結構な大きさであることがわかると思います。
ちなみにマスダヤのシリーズは外観デザインは同一。銀地にオレンジの帯。今時にない派手さ。きっと高度成長期ゆえの勢いだったんでしょうなあ。



また機会があればシリーズ他のゲームなんかも紹介するかもしないかも。