ここぞとばかりに連呼!ウン○バンザイなボドゲ。

とまあ、アレなタイトルから入ったところで。
本文中は伏字を使わないので、こういうの嫌いな方は注意。
ところで、正式タイトルはどっちで行くんでしょうかね。
一応、付属の和訳タイトルは「お金は臭わない」なんですが。
なのにリストには「臭くない」と書いてある罠。私は勿論、多勢に従うことに。
ただでさえ困っているのに、自己矛盾くらいは解消しておいて欲しいものです。(痛烈な皮肉)




”「お金は臭くない(Pecunia non olet)」”

噂には聞いていましたが、遂にやって来てしまったゴールドジーバー新作。
まずは箱絵。こんな感じ。


まさかのテーマ


ニヘラとしたおじさんがパンツをズリっとおろして座っているのは当時のトイレ。座るところに穴が開いていて、そこにポチャンといきます。横との仕切りとかはなくて何人も並ぶつくりなので、話が弾むやらなんやらで当時は結構な社交の場だったらしいですよ。さすが古代ローマ人、社交命な臆面の無さ。
余談ですが、ズリおろされたパンツにはSPQRの文字。ってことはこの人、元老院議員ですよ。なんともはや。


なにするかというと。
各自、自分管理のトイレが3つ持ってまして。そこを色んな人に使わせてトイレ利用料で稼ぐぞうってのが目的。


初期配置


カードを上下に分けている茶色い捧みたいなのが、件のトイレを表すコンポーネント。3つ穴が開いてます。
下が順番待ちの列(左側が列の先頭)。早くトイレに座りたくてウズウズしている人々です。
上の3枚が「現在使用中」の人々。カードの上に載ってるのは「あと何手番でその客が事を済ますか」というラウンドマーカー。ま、ようするにウンチです。ウンチウンチ。(連呼しない)
ウンチを出し切るまでヤツらはトイレから離れない、しかし効率さえ上げれば金はガッポリなこの稼業、ウホッ!管理者の腕が問われるぜ、一儲けして成り上がってやるか!みたいなノリ。よくわからないノリですが本当にそんな感じ。


ちうことで唐突ですが、テーブルにばら撒かれた山盛りのウンチ。


山盛りです


どうです、触るのも若干躊躇われるこの色遣い、そして形状。捧ですからね、捧。この説明を聞いたらなおさらそう見えてきませんか。っていうか、きっと作者もそういう狙いでこれを作ったに違いないんですよ。もうゲーム自体がネタみたいなモノですからね。ええ。


で。


トイレを利用するお客さんは大きく4種。
市民と奴隷と議員、そして女性という区分。
そして奴隷と議員は仲が悪いので並んで座らないという制約。
トイレの真ん中の席に議員が居て、ネクストに奴隷が二人並んでたりするととても非効率。座るのはイヤだ、なのに順番飛ばしは許さないという恐るべき心の狭さなので、稼動しないトイレが二つもできてしまうという罠。
そうなるともう後は議員のウンチ待ちになってしまうので、そういうアレな状況を打破するのが本作の根幹となるアクションカードという要素。


アクションカード


順番変えたり、他トイレの列から人を連れてきたり、仮設トイレを作ったり。中には食中毒でさらにウンチ量を増加させたり、逆に客を急かすことで素早くウンチさせることができるカードも。まあ、内容はともかく他にも個性&効能豊かなカード揃い。
で、このアクションカード、自分の手番内であればどんなタイミングで何枚使おうが制限無しなので、上手くコンボを決めればすごい勢いでお客を捌いていけるというか、ウンチさせることが出来ます。遊戯Oなんかを彷彿とさせる「無理やりかつミラクルなコンボ」が可能なわけですよ。全部ウンチ絡みですけどね。


また、女性は「一つのトイレを二人一緒に利用できる」という謎の特典を活かしてこういうことも出来ます。


スシ詰めですよ


3つのトイレに5人という驚異のスシ詰め状態。きっと女性ならではの井戸端会議に華が咲くんでしょうねえ。今日の晩御飯の話題とか。そして外で順番を待ってる市民2人の辛そうな姿。腹を抱えちゃったりして、風雲急を告げる危険なご様子。大変なドラマが予想されますなあ。イヤなドラマですが。


話は戻りますが、カードのクローズアップがあったので紹介。


カードのアップ


左がさきほどの危険な市民、で、右が奴隷。裸同然の格好と足枷が泣かせます。
右上の数字がそのキャラが支払うお金。
左上が溜まってるウンチの量。ウンチの量の幅はたしか1から5だったはず。
こうしてみると、左の市民のなんて金払いが良いことか。よほど差し迫っていたんでしょうねえ。っていうか奴隷の人、ウンチ溜めすぎですからね。要節約って感じなんでしょうか。
ちなみに、ウンチの量と支払い額はどの層でも良し悪しあるので念のため。でも女性は全体的に「早くて(我慢)」「お金持ち(見栄)」だったと思います。そうじゃない「キッツイの」も居ますけどね。そりゃね。



ってな感じで。
若干他人と絡みのある多人数ソロプレイっていうか、箱庭的トイレマネジメント系っていうか。一連の流れがギロチンっていうカドゲを思い出します。あれは場が一つで、これは複数。自分管理の場が継続して存在するので、上手くやらないと後々まで影響が出るという点ではコチラの方が好きです。後発だけあって無難にまとまった感あり。とはいえ、ノリ重視(っていうか依存)の進行はどちらも一緒。
「いやあウンチがもうコン(以下略)」とか
「うほっ、ウンチが(以下略)」とか
「え、ウン(以下略)」とか
とにかくウンチを弄ぶような様々な発言でもって楽しむという類のオモシロ。「ウンチを弄ぶ」っていう言い方がちょっとアレですが真実。オモシロいと思えるかどうかはそれ次第。8割方、勢いとノリだけのボドゲです。まあ作者もそういうのを目指してるみたいですし、そういう意味では成功。
だもんで、ゲームとしていえば地雷(小)くらいの感じ。取り立てて何がスゴイってこともなければオススメってこともなく。一度遊べばかなり満足、少なくとも幾度と無く遊ぶ類のゲームではないです。実際、この所感をあげようとした動機も「山盛りウンチの画像をアップしたい」でしたからね。それもかなりアレですが。
簡単システムなので、民間の人にウンチ的盛り上がりを期待して遊ばせてみるとオモシロかも。まあ、どんな盛り上がりになるのか詳細は謎。でも失敗すると「ああ、あのウンチのゲームね」みたいな、人間性疑われる&ボドゲの地位失墜な可能性も若干あって、わりかし諸刃。が、そんなスリルを楽しめるようになったら上級者の証拠。(何が)


とかなんとか言いながら。
なんだかんだと立て続けに三度遊んだ私がいて、で、嬉々として写真撮ったもんだから、いつになく多い未公開プレイ画像(主にウンチ絡み)があったりもして。いやあ、ウンチっていうのは大人の隠れた幼児性を刺激して(以下略)。


次に遊ぶ機会があるのかは謎ですが、
まあ、良い感じにウンを掴めたかなとは思います。(定番のオチ)
明けましておめでとうございます。(そして年始の挨拶)


とどめのアレ


緑の上にアレが映えますなあ、って、もういいですか。そうですか。