暗中模索するリアル積み木ゲー

”「ヴィジョナリ(Visionary)」”

福笑いっぽいゲームです。
って、今時は福笑いなんて言葉は死んでますかねえ。どうなんでしょうか。そういえば、スクイントの時もそういう言い方してましたが、こちらの方がより福笑い。
ま、そんなどっちでもいいような比較はともかく。
1997の大賞ノミネート作だったりするアクションゲーですよ。


さて。


同時作成的レース、ソロ作成でのタイムアタック、と二通りのアプローチがありますが基本は一緒。
何人で遊ぼうが、とりあえず2チームにわかれまして。チーム員が必須なので最低4人からになりますかね。
各チーム「作る人」は目隠しをつけます。
こういう。


ロゴ入り目隠し


これを装着している絵面が既にオモシロなんですけどね。
「きりっぱなし」のフチとかが海外製を仄かにアピール。日本製ではありえない精度です。
ま、それはともかく。
その「作る人」に対して同じチームの「指示する人」が口頭でワーワー言うわけですよ。
何を作るかというと、「積み木」。
こういうお題カード通りに手元の積み木を組むことになります。


お題カードな例


左上の数字は大体の難易度表示。ちょうど使ってるパーツの数と同じです。難易度ごとにバックの色も違ってたり。
パーツの数が変わると劇的に難易度が変化するのも当然のことで、
中にはこんな凶悪なお題も。


凶悪!お題例


なんだこれはと。もう意味がわかりません。
こんなのを目隠しして作れっていうんだから、オモシロくないわけがないんですよ。
作る人と指示する人はもちろん交代で。「なんだ私ならもっと上手くできる」と思っていてもこれがまたそれぞれで難しい。どう言ったら見えてない相手に伝わるか、見えないのにブロックを積み重ねにはどうしたらいいかなど、アクションゲーらしい悩みは尽きないんですよねえ。


前述の同時作成・ソロ作成ってのは、ダイス指示でラウンドごとに決まる競争の方法。
2チームが同時に作って早く完成させる、ってのがオーソドックス。相手の進行状況が見えるし、両チームの指示が飛び交うしで、かなり賑やか騒がしいのがこちら。
ソロ作成になると、砂時計を使って測定するタイムアタック形式。片方が作り終えたら砂時計を倒してストップ。砂時計を返して、もう片方のチームがその砂がなくなるまでに作り終えたら勝ちって感じ。砂時計のアナログな時間表示がことさらに焦りを誘ってこれはこれでオモシロいんですよね。作る人、指示する人を傍から見る機会はこっちでないと得られませんし。「あー、こんな風に作ってるんだなあ、オモシレー」と思うと同時に、なにやら探求者にも似たストイックさを垣間見たりもしてイイですよ。必見です。


とまあ、パーティ系アクションゲーとしてかなりハイレベルなオモシロを提供してくれる本作。オススメです。本式ルールは若干制限が厳しい部分があるので、そのへんは緩やかなニュアンスでもって対処。楽しさ最優先の方向で。
ま、ま、盛り上がるのは間違いないので、そういう狙いで取り出すのが吉。
箱絵がとてもそんなゲームに見えないのが若干アレですけどね。


若干気持ち悪いです


胡散臭いったらありゃしない。
とくに唇の赤さなんてもう。
でも大賞ノミネート。
むむむ。