人差し指がモノをいうカルタ系スピードゲー。

”「トフワボフ(Tohu wabohu)」”

ゴールドジーバー、ジャストファンシリーズの一作。
実はシャハト作だったりするんですよこれが。あー、ありがたや。
なんだか中途半端なサイズの箱(小)と、ファンキーな箱絵が印象的なシリーズなんですが、一部を除いてわりかし遊べます。ということで満を持しての紹介。もちろん本作は除かれた側じゃなくて遊べる方。そりゃね。


まずは件のファンキーな箱絵。
外箱
ビシーっと押し過ぎて指が変な方向に曲がってます。
なんとまあ、白熱したプレイを予感させるイラストか。否応無く期待が膨らみますねえ。
で、ゲームはというと西洋カルタ、じゃなくて、まあ形状認識モノって感じ。基本ルールを軸として、コンポーネントの使い方如何で多彩な難易度調節が可能なのがキモっていうかウリ。


では早速。


こういう出題カードがありましてね。


出題カード


左が表、右が裏。カラーか、黒一色のシルエットかの違い。
一枚のカード表裏では描かれるマークが異なります。対にはなってないってことです。
あと、カードにはマークの数が2個のもあれば、3個のもあります。表が2個で裏が3個とかいうことはないですけどね。
結果として、この出題の段階から、色の有無、その数、という違いがあると。
最初に「カルタ」とか言っちゃったくらいなので、ま、もちろんのこと、この出題カードを一枚めくっては、テーブル上に広がる「対応するブツ」を探してゲットするってのが目的。
で、問題のブツはこれ。


対応するブツ、表タイオウするブツ、裏


左の画像内の左が外枠で、右が中身。右の画像内はそれを裏返したものです。
この手のタイルゲーは「抜いた外枠」を捨てるのが通例ですが、なんと本作では無駄なく使ってしまうんですよね。うーん、スバラシイ。っていうかエコ国家ドイツバンザイ。まあさすがに、両方使うと解答時にえらく混乱するので、遊ぶときはどちらか一方なんですけど。もちろん外枠のほうが難易度は高いです。
裏返しの画像を掲載しているってことは当然それも使っちゃうということ。
もう、見えてきましたかね。


で、さらに。


ゲームはこれだけではなくて、もうワンアイデア
お題カードに複数の目標が描かれていることからもわかるように、毎度毎度何枚かのタイルを奪い合うことになります。その際、プレイヤーは両手の人差し指をピンと立てて、目標を押さえにいくと。もちろん可能であれば、両手分、すなわち二個取ってもかまわないのです。
が。
「既に獲得したタイル」がお題として再び出てくることもありまして。その際、他のプレイヤーはそれめがけて他人の懐へと指を伸ばしてもいいんですよね。奪われたくなければ、自分で先に押さえないといけない。獲得したからといって、油断はできないってことですよ。

もうね、他人の手が自分の懐に伸びてくる恐怖。灯台下暗しの極致ですよ、これは。お題がマーク三個ともなると、もう手が伸びる伸びる。マークの形状が紛らわしいことも手伝って、もうてんやわんやです。


結局、前述の難易度調整ってのは、これら要素の変更によるもの。
お題の黒一色とカラー、2個と3個。タイルの外枠、中身、それらの裏表(色の有無)。2x2x2x2で都合16通りに調整可能なんですよ。ちなみに最大難度は「黒一色、お題3個、外枠、裏」が最強。常人には即判断なんて到底無理なレベルですよ、こうなると。もはや「シラミツブシに捜索」だの「かたっぱしから聞き込みだ」みたいな感じのノリです。うわあ。


とかなんとか。
なんだかんだと目先の変わったカルタ系ゲーとしてわりかし好感が持てます。自在な難易度調整が「今度はこっちで遊んでみる?」的提案を呼んでステキ。あの「手元に伸びてくる」オモシロとかもイケてますしね。正月、帰省先で活躍しそうですよ。タイムリー。