神のごとき地雷踏みゲーム降臨。

”「フェットナップ(Fettnapf)」”

これ、めちゃイケてます。目新しさも手伝って、今日一番のオモシロでした。
コマゴマしたゲーム作らせたらピカイチの(褒め言葉)、シュタウペさん作。この人いいです。サイコーです。
「地雷」の名を関する当ブログとしては、そのゲーム性というかシステム的行為に激しく共感するところであり、勝手ながらイチオシゲーとしてブログトップに永続リンクでも作ろうかという勢い。(あくまで勢い)


さて。


やることはカウントアップ系なんですが、そこにまんまとメモリー要素を組み込んできたのがスバラシイところ。
10〜30の地雷カード(ルール上では「島」カード)がありましてね。これをゲーム最初、ランダムに各自一枚持たされるんですよ。受け取った時に「コレ持ってます」と全員に見せつつ。一度見せたら後は非公開。手札と一緒にして自分だけ見えるように。
あとは、これとは別の数字カード、手札三枚でカウントアップ。ワンプレイワンドロー。もちろん、補充し忘れると「痛い」ルール。
30を越えたら今度は10を下回るまでカウントダウン。下回ったら今度は30越えるまで・・・・と何度でもループします。
誰かが「越える」か「下回る」かすると、一手番前の人が新たな地雷カードを受け取りまして。これはゲーム中、どんどん増えます。
この地雷カードの数字は、まさに「地雷」そのもの。カウント中にこの数字を迂闊にも言ってしまった人はフェットナップカードを受け取らされるんですよ。ちなみに自分が持ってる地雷カードは踏んでも問題なしです。っていうか安全地帯。
で、フェットナップカードを機定数集めた人が負け、という敗者を決めるゲーム。




これね、もう、めちゃめちゃオモシロです。
グダグダ言うのも本当はアレなんですが、すみません、体裁を気にせず思いつく限り羅列だけさせてください。


以下。


「行って帰って」で必ず増えていく2枚の地雷。カウントの幅が短い(10〜30)。「カウントがバースト」しても再度カードを配りなしたりしない。だからテンポがいいし展開が速い。
地雷を避けるように大きく歩いたり、小刻みに歩いたりする綱渡りぶり。他人が自分の地雷を踏んだ時に「それだ」と見せつける愉悦。また、この数字は地雷だとわかっていても踏まなければならない手札の不運、避けようの無い恐怖。それを「ようこそー」と迎えてあげることも楽しい。「やっぱダメじゃーん」とゲンナリする予定調和ぶりも。
自分の地雷は自分で踏んでも問題ないことを利用して他人を罠にかける。他人が踏んだ数字は安全とはいえない。そのため、他のカウントゲーでは完全に安全な「0」カードは必ずしも安全ではない(!)。薄れる記憶との戦い、絶え間ない疑心暗鬼。コワゴワと踏んでセーフだった時のあの喜び。
モリーはたしかに必要だが、数字が少ない&何度も一定範囲を往復するというゲーム構造上覚えやすい。っていうか、漠然と「このあたりはダメ」でも充分遊べる。2ゲーム連続して遊ぶと記憶がごっちゃになって混乱する罠。それを口先トラップとして弄んでみたりも。



とかなんとか。
そんな感じでえらくオモシロいです。
問題は箱絵の地味さ。いつものようにアミーゴは箱絵がショボいというか、内容を表してこないというか。買う気が削がれる感じなんですよね。とてもこんなオモシロが潜んでいようとは思えないですよ。カードイラストはいい具合に力が抜けてるというか脱力系でいいんですけどねえ。
あと、フェットナップカードのイラストはもうちょっとワールドで認知度の高い事象にして欲しかった。あまり馴染みのないものだけに。まあ、ドイツ製なので仕方ないっちゃあ仕方ないんですが。


ともあれ、「えー、メモリーかよー」と言わず、是非に遊んで下さい。もう、スゲーオモシロですから。とにかく絶賛。「うわー、もう勘弁してくれー」とか言いながら遊べる驚異の地雷ゲーです。増え続ける地雷を避ける楽しさ。あなたも是非に。




あ、そうそう。
「このくらいの数なら全部覚えられるよ、余裕」とかサラリと口に出す人は遊ばない方が吉。単なる運ゲー呼ばわりされるのは作者も私も忍びないです。勝利を呼び込むべく、真剣になって「必死に」考え込む人も同様。それはそれで新たな地平を見出せるかもしれませんが、私が思うオモシロとはおそらく別物かと。
ま、念のため。